ドローンによる写真測量とレーザー測量
-現場課題を解決するためのベストな選択とは?
1. 労働力不足・生産性向上にドローンが活躍
建設業界では、慢性的な労働力不足や作業員の高齢化により、現場の生産性向上が急務となっています。
これらの課題に対し、ドローンを活用した測量技術が大きな注目を集めています。
国土交通省が推進する「i-Construction」の流れも追い風となり、3次元測量は今や現場の標準技術に。
低コスト・高精度・スピーディなデータ取得が可能となり、現場の効率化に大きく貢献しています。
2. 写真測量とレーザー測量 ― 2つのアプローチ―
ドローンによる測量には、大きく分けて2つの手法があります。
それぞれに得意・不得意があり、現場条件によって適した手法を選択することが重要です。
写真測量
phantom4Pro
計測方法:撮影した画像から3D形状を再現(SfM技術)
特徴:GNSS信号が必要、晴天時に高精度、スピード重視、コスト低め
精度への影響:撮影角度、光条件に影響されやすい
活用例:造成地測量、現場進捗管理、出来形管理
UAV_SLAMレーザー計測
DJI Matrice 300 RTK / Hovermap
計測方法:地表まで到達するレーザーを使用して直接点群取得
特徴:GNSSなしで計測可、全天候対応、コスト高め
精度への影響:地形の起伏や障害物も精密に再現可能
活用例:森林測量、法面計測、災害調査、詳細地形図作成
樹木下を対象にしたグランドデータ比較
~雑木、シダ植物~
樹木下も計測している
厚みはあるものの樹木下を計測している
樹木の表面を計測
樹木下は計測できていない
3. まとめ
上記でご紹介した特徴はあくまで当社で実施した結果であり、実際に使用する機材スペック等によって得られる結果は異なります。
ドローンを用いた「写真測量」や「SLAMレーザー測量」は、それぞれに特性があり、優劣をつけるものではありません。
予算、計測対象物、取得目的に応じて、最適な手法を選択することが重要です。
- UAV写真測量は、広範囲・低コスト・地形が開けている場所に有効。
- UAV SLAMレーザー測量は、複雑地形・森林・構造物がある環境での3D取得に有利。
当社では、現場環境やご要望に応じ対応可能です。
初期の現場調査から、データ取得・解析・成果品作成までトータルでサポートします。